BMIの正しい見方|年齢で変わる目標BMIと判定の限界
健康診断の結果票にも載っているBMI。「25以上は肥満」ということは知っていても、なぜその数字なのか、年齢でどう変わるのかまでは意外と知られていません。BMIの正しい見方と、知っておきたい限界をまとめました。
BMIの計算式
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
BMI(Body Mass Index)は、体重と身長のバランスから肥満度を表す国際的な指標です。19世紀にベルギーの統計学者ケトレーが考案したことから「ケトレー指数」とも呼ばれます。身長170cm・体重65kgなら、65 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 22.5 です。
日本の判定基準はWHOより厳しい
WHO(世界保健機関)はBMI30以上を肥満としていますが、日本肥満学会はBMI25以上を肥満と判定します。日本人を含むアジア人は、欧米人に比べて軽い肥満でも糖尿病や高血圧などの健康障害が起こりやすいことがわかっているためです。
また、BMI22は統計的にもっとも病気になりにくい値とされ、この値から計算した体重を「標準体重(適正体重)」と呼びます。
年齢で変わる「目標とするBMI」
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、死亡率や疾病の発症との関連などをもとに、年齢別に目標とするBMIの範囲を示しています。
| 年齢 | 目標とするBMI |
|---|---|
| 18~49歳 | 18.5~24.9 |
| 50~64歳 | 20.0~24.9 |
| 65歳以上 | 21.5~24.9 |
年齢が上がるほど下限が高くなっているのがポイントです。高齢期はやせによる筋力や体力の低下(フレイル)が問題になりやすく、「やせすぎない」ことが重視されています。
BMIの限界
BMIは簡単に計算でき、大勢の人の傾向をつかむには便利な指標ですが、個人の体を評価するうえでは限界もあります。
- 筋肉と脂肪を区別できない:筋肉量の多いスポーツ選手はBMIが高く出ます。反対に、筋肉が少なく脂肪が多い「隠れ肥満」はBMIでは見逃されます。
- 脂肪のつき方がわからない:健康リスクと関係が深いのはお腹まわりの内臓脂肪ですが、BMIからはわかりません。
- 子どもには使えない:成長期は身長と体重の比率が年齢で大きく変わるため、成人の基準は当てはまりません。
BMIに加えて体脂肪率や腹囲もあわせて見ることで、より正確に自分の体の状態を把握できます。
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、医学的な診断や治療に代わるものではありません。持病のある方や治療中の方は、医師や管理栄養士にご相談ください。
参考資料
- 日本肥満学会『肥満症診療ガイドライン2022』
- 厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2025年版)』
- WHO Expert Consultation. Appropriate body-mass index for Asian populations. Lancet. 2004